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人と関わるのが苦手な人たちへ

僕は元々、どちらかといえば友達の多い方だった。

小中高とほとんどの時期で仲のいい友達がいたし、すぐに暴力を振るうようなヤンキーから極めて真面目ないわゆるガリ勉タイプまで、誰とでも気軽に会話ができた。人間関係について、「狭く深くと広く浅く、どっちがいい?」なんて極端な問いがあるけど、僕は両方を手にしていたと思う。

 

ところが、大学生になると僕は全ての人間関係を放棄してしまった。

 

きっかけはよくわからないんだけど、なんだか急に人付き合いが面倒になってしまったのだ。高校までの友人からメールがあっても無視。大学で新たに出会う人々とも浅い付き合いしかせず、気分が乗らない時は挨拶すら気付かないふりで無視した。当然、友達はどんどん消えていった。

今思い返すと、「元々人付き合いが苦手だったから爆発した」とかそんな理由だろうと思うんだけど、まあ憶測に過ぎない。とにかく当時の僕は人との関わりをガンガン断っていった。

 

 

そのまま数年経った今、後悔があるかというと一切ない。それは前述の通り、「元々人付き合いが苦手だった」というのが大きな要因になる。

一般的に「人付き合いが苦手」というのは、今時の言葉だと「コミュ障」で括られてしまうと思うんだけど、僕の場合は人と話すのはそれほど苦手ではなかった。うまい具合に笑いを取れることもあったし、僕に近づいてくる友人も少なくなかった。いわゆる「コミュ力」がそれほど高いわけでもないけど、偏差値で表せば55ぐらいはあったと思う。

 

そんな僕だけど、どんなに仲のいい友人と楽しく会話している時でも、なんとなく疲れてしまうことが多かった。相手が気を遣う必要なんて全くない、何でも話せる友人であってもだ。

どうして疲れるんだろう、それは彼と僕が本当は合わないからだろう、なんてことを無意識のうちに考えていたんだと思う。そして、その「彼」には僕の友人全員が当てはまった。誰と話しても疲れる。誰と関わっても疲れる。誰も僕とは合わないんだ。

誰とも関わるのが嫌になって、全てにうんざりした。

 

 

そう思って人の関わりを極力避けてここまで来たんだけど、最近読んだ本で、「ああ、そういうことだったのか。」と気付くことができた。

 

内向型を強みにする (フェニックスシリーズ)

内向型を強みにする (フェニックスシリーズ)

 

 

まあこの本でなくとも、「内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力」とか、「敏感すぎて困っている自分の対処法」でもいいんだけど(どちらも多少内容は被るけど、興味のある人には有益な本だと保証する)、一番よかったのは、「自分は内向型だ」と知ることができたことだ。

 

どうやら、内向的な人と外向的な人とでは、根本的に思考が違うらしい。内向的な人間は、どんなに好きな相手と会った場合でも、どんなに好きなところに行った場合でも、どうしても刺激過多で疲れてしまう。 そして、それはほとんどどうしようもないことだそうだ。

 

僕は今の人と関わらない生活に満足している。楽だからだ。

それでも、「このままではよくないんじゃないか」と不安になることがあった。「本当はどんどん人と関わっていくべきなんだ」「どんどん外に出るべきなんだ」そんな考えが頭をよぎって苦しくなることがあった。

 

そうやってつらくなることもあったんだけど、この本のおかげで、「ああ、じゃあもう仕方ないじゃん」と割り切ることができた。「外に出て人と関わることは僕みたいに内向的な人間にとって刺激が強すぎるんだ」そう知れたことで、無理に自分を変えようとしてストレスを感じることがなくなった。

 

 

まあ、はっきり言って僕みたいに人との関わりを一切断ってしまうというのはやりすぎだし、今の自分でも「あまりよくないことなんだろうなあ」とは思う。それでも、どうしようもないものはどうしようもない。

無理して自分を追い詰めるより、自分が楽な生き方をしばらく続けてみて、それからどうするべきかを考え、必要な部分を少しずつ改善していくしかない。このストレス社会において一番大切なことは、自分を追い詰めないことだ。まずは、自分が楽な生き方から始める。そのスタート地点に立つには、自分にとっての「楽」を知ることが大切だ。

 

なんとなく心当たりがある人は是非読んでほしい。きっと楽になれる。